地方の焼き菓子5
フランスの地方に伝わる焼き菓子シリーズも最後になりました。
最後は、ケーキをラム酒のシロップに浸したお菓子ババ・オ・ロム(Baba au rhum)。
このお菓子が誕生したのがフランス北東部の都市ナンシーです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2018年4月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この独特の形。これがババ・オ・ロムです。
このお店ではトッピングが選べるらしい。こちらのお客様は生クリームをトッピングしたババをご注文。
「いい香りがしますよ」と男性。
「軽くて柔らかいお菓子ですよ」と女性。
そのお菓子、どうやって作るんでしょう?パティシエが実演してくれます。
まずは生地作り。小麦粉に、卵白を泡立てたものとイースト菌、砂糖、卵黄を加えよく混ぜます。
「気泡が壊れないように混ぜ、なめらかで粘り気のある生地を作ります」
ここに干しぶどうを入れ、型に流し込み発酵させます。
「すぐには焼かないで、発酵させて膨らませます」
このお菓子と切っても切れない人物がスタニスラス1世です。
18世紀前半、祖国ポーランドで王位を失ったスタニスラス1世は、ロレーヌ公としての地位を与えられこのナンシーにやってきました。
これがきっかけとなりババが生まれたのでした。
「このお菓子の起源は、バブカ(babka)と呼ばれるポーランドのブリオッシュ。歯が少なくなり、そのままではバブカが食べられなくなったスタニスラス1世は、これをトカイワインに浸して食べていました。これなら柔らかくて咀嚼する必要もありません」
これがババ・オ・ロムの起源となりました。
ナンシーではラム酒のシロップに浸すのが伝統ですが、ここのレストランでは元祖にならってトカイワインに浸しているそうです。
お客様には、生クリームとサフランのアイスクリームを添えて出しています。
この3つがとても良く合うそうですが、かなり大人のお味のような気がします。
最後に気になるのが、このフォルム。どこからこの形が生まれたのでしょう?
「バブカはポーランド語でお祖母さんという意味です。そのバブカがこんな形をしていたんです」とパティシエ。
この波のようなものはスカートのひだを表しているのだとか。ポーランドのおばあちゃんはこんなスカートを着ていたんでしょうかね?
今では様々なババが生まれて、こんな瓶詰めのものまで登場したそうです。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、冷蔵庫を開けるとイチゴがあるのを発見。しかも美味しそうな生クリームがのっかっているではないか!口に放り込んだら妙な味が味がした。乗っていたのは生クリームではなく、カビだった
」
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.seesaa.jp/images_e/162.gif)
VDM(Vie de Merde)より
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