御用済みのモミの木

 クリスマスとお正月という冬の2大イベントも終わり、日常の生活が少しずつ戻ってきました。

 

 フランスではクリスマスツリーの片付けが始まり、モミの木の処分が問題になっています。

 

 パリ市はこれらのモミの木を回収してリサイクルすることにしています。

 

 その方法は様々。ちょっとユニークなリサイクル方法もあります。

Paris_Paris.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年1月4日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



Des chèvres pour recycler des sapins de Noël

 

 使われなくなったモミの木が袋に入れられ通りにゴミとして出されています。

 

 ちょっと無責任ですね。ついこの間、パリでCOP21が開かれたばかりだと言うのに・・・。

 

 「これは良くないですね。地球の環境を守らなくてはならないのに」と女性。

 

 去年、54,000本をリサイクルしたパリ市は、今年は141箇所に回収所をもうけ、家庭にあるモミの木の半分以上をリサイクルしたいとしています。

 

 回収されたモミの木は細かく刻まれ木くずにされ肥料等に再利用されます。

 

 そして、リサイクルに一役買っているのがこの山羊さんたち。

 

 運ばれてきたモミの木を我先にともぐもぐ食べ始めました。

 

 これは究極のリサイクル!

 

 おまけに、この手の針葉樹の葉っぱにはビタミンCがたっぶり含まれているとか。良いことづくめです。

 

 「山羊たちにとってはご馳走ですよ。こんなに喜んで食べてくれてます」と農家の方。

 

 こんなに喜んで食べてくれるものをゴミとして捨てるなんてもったいないですね。どんどん食べさせましょう!

 

 そして、また別の方法もあります。鳥の避難所として利用する方法です。

 

 パリを含むイル・ドゥ・フランス地域には20種類ほどの鳥が生息しているそうです。

 

 「鳥たちは公園に集まっていますが、問題はネコです。ネコに狙われやすいんです。そういう時、モミの木が鳥たちを守ってくれます」と専門家。

 

 と言っても、この方法ではあまり数はこなせそうもないですね。

 

 やっぱり山羊に食べさせるか木くずにするのが一番いいような・・・。

 

 そして、フランスでは勝手に森に捨てると450ユーロ(約60,000円)もの罰金が科せらせるそうです。

 

 それはさて置き、日本のお正月に欠かせないのがしめ縄や門松。

 

 用が済んだら、昔ならどんど焼きで燃やしてましたが、勝手に燃やせない現代は、結局はゴミとして出してしまうことになります。

 

 リサイクルなんて考えている人はいるんでしょうか?

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、7歳になる娘にカナリアが死んだことを伝えた。すると娘が言った。『カナリアって、リサイクルできないの?』」

 

VDM (Vie de merde)より


この記事へのコメント

2016年01月06日 18:21
山羊さんが、もみの木が好きだとは、知りませんでした。
日本ももっともっとリサイクルを考えないといけませんね。
2016年01月06日 23:01
パリで54000本ということは、世界中でいえば数えきれないくらいのモミの木がクリスマスで切り倒されているのですね。今の技術なら、完璧なモミの木レプリカや門松レプリカも作れそうですよね。
2016年01月06日 23:23
ちょっと変わったリサイクルもしくはリユースも当てはまるのかな。
なんにしても資源を有効活用するのは、重要なこと。
人生80年の時代ですから、長期的な目線で物事を考えていかないといけませんね。
2016年01月07日 14:31
風の友さん
私も山羊がこんな風にもみの木を食べるとは知りませんでした。
こういうことに関するアクションが日本はちょっと遅いかもしれないですね。
2016年01月07日 14:34
emacjjさん
世界中となると軽くその10倍以上はありそうですね。フランスの場合、クリスマス用にモミの木を栽培している業者がいて、それでマーケットが成り立っているようです。現代の先端技術を使ったら本物と見間違うようなものができそうですね。そうすれば何年も続けて使うことができそうです。
2016年01月07日 14:37
wajifudou0123さん
鳥の避難場所としてモミの木を使うのはリユースでしょうね。
これからは使い捨てはダメですね。資源の無駄使いはやっぱりあまり良くないですから。
2016年01月11日 22:04
毎年新品のモミの木を使うのも考え物ですね。もしかしたら究極のエコは、プラスチックのモミの木を毎年使いまわすことかもしれません。
2016年01月16日 16:30
opas10さん
エコと言うのは一筋縄ではいかないですね。でもモミの木の使い捨てを続けていてはいけないことだけは確かです。全てを再利用するのが一番いいような気がします。それができないようだったら、やはりプラスチックでしょうか・・・。