イル=ド=フランスの村巡り 4
映画「キングスマン」、スパイコメディとなっていたので、ちょっとおしゃれな英国スパイのお話かと思いながら観に行ったら、とんでもなかったです。
あれほどまでに暴力シーンが多いとは・・・ほんとすごかったです。
暴力とスリルの中に少しグロテスクが混じって、不思議にどことなく品の良さみたいなものも感じさせ、ギリギリで持ちこたえている、そんな映画でした。
さて、イル=ド=フランスの小さな村巡りシリーズの四回目は、パリから南へ80キロほどのところにある村メレヴィル(Méréville)を訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年10月1日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
麦畑の広がる田園地帯にあるのがメレヴィルです。人口は3,000人ほど。
村のお宝は2つあります。
まず最初のお宝は、18世紀に建てられたお城。
所有者はちょっと風変わりな貴族ラボルド侯爵でした。
お城を囲むように広いイギリス式庭園があります。そして庭園には侯爵のアイデアで様々な施設が作られました。
しかし、その中のいくつかは19世紀になって売られてしまい、ここに残っているのはその残骸です。
庭園には人工の洞窟も作られていました。洞窟は今でも見学することができます。
「素晴らしいお城ですね」と男性。
「ここは世間と隔絶された秘密のお城の感じがするせいか、人気があります」とガイドの女性。
このお城、かつては日本人が所有していたこともあったようです。
当時は、ここにゴルフ場を作る計画だったとか。なんだかフランス人からひんしゅくを買いそうなお話ですね。
結局、村が安くで買取り、現在のようになったそうです。
さて、庭園の向こう側には、高さ33メートルのトラジャンの塔があります。
199段の階段を上ると塔の屋上に出ます。
ここからはエソンヌ県全体が見渡せるそうです。
村の2つ目のお宝は、クレソン畑。
メレヴィルは、100年も前からクレソンの産地で知られています。
国内のクレソンの30%がここで栽培されています。
「昔は木靴を履いてこの湿地を歩いていたそうです。水の温度は12度しかありませんからね」と男性。
村の近くを流れるジュイヌ川で釣りを楽しむ人もいます。
クレソンが育つということは水がきれいなところなのでしょうね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私は5年半前からずっと同じ会社で働いている。私のオフィスの椅子は、庭用の椅子だ」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
私の中では、フランス人とイギリス人は中が良くないかと思っていました(笑)2国の人たちに、ゴメンナサイでしょうか。
フランスのお城にイギリス庭園、面白いですね。この貴族、庭にいろんなものを建てていたようで、イギリス様式の庭の方が合うと思ったのかもしれません。昔から関係の深い2つの国ですが、確かにあまり仲は良くないみたいです。
クレソン畑を見ていたら、なんとなくワサビ畑を思い出してしまいました。どちらも水がきれいじゃないと育たないですね。