地方のお宝 その2
フランスの地方のお宝シリーズの二回目は、ノルマンディ地方を訪ねます。
そのお宝は古くから続く屋根付きの市場。

下記ウィンドウの▸をクリックしてビデオをご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年4月7日に放送)
ここは人口750人ほどの小さな村リヨン=ラ=フォレ(Lyons-la-Forêt)(上記地図の青印)の市場。
八百屋さんにお肉屋さん、それにチーズ屋さんもあります。
頑丈な木の柱が重そうな屋根を支えています。
ここに初めて市場が建てられたのは12世紀のこと。
現在の建物は17世紀に作られ、1776年に修復されたものです。それ以来、何一つ変わっていないそうです。
外から見るとここだけ時間が止まったよう。
「フランスでも一番美しい市場じゃないでしょうか。そして今でもりっぱに使われています。村人が集まる場所でもありますし、雨やどりもできます」と男性。
次に向かったのが、サン=ピエール=シュル=ディヴ(Saint-Pierre-sur-Dives)(上記地図の緑印の市場。
こちらは生きたウサギやニワトリが売られています。中世もこんな感じだったんでしょうね。
ここに市場ができたのは11世紀のことです。
15世紀に一度建て直され、1944年の戦時中には火事に遭い、当時と全く同じように再建されたのが今の建物です。窓と床は昔のままだそうです。
リヨン=ラ=フォレのに比べると規模がだいぶ大きいですね。外から見るとまるで教会のように見えます。
そして、外側の屋根のひさしのついた部分にもお店があります。
昔はここに肉屋さんがお店を構えていました。
「ここにお肉を吊るしていました。特に大きな牛肉を吊るしていました。そしてこっちには小さな肉を引っ掛けてました」
昔はかなりワイルドだったのですね。冷蔵庫なんてない時代のお話です。
最後は、エトルタ(Etretat)(上記地図の赤印)の市場にやってきました。
時計台付きの豪華な市場です。こちらも木造。
エトルタから車で1時間ほどのところにあるブリオンヌ村にあった穀物倉庫を移築・再建したものだそうです。
中に入ると、前の2つの市場とは雰囲気が違って、こちらはアーケード街のようになっています。
どうやらお土産物屋さんがたくさんはいっているようです。
建物は船底を逆さにしたような作り。
「ずっと昔からここにあったような気がしてきます」とお店の女性。
移築されたとは思えないくらいエトルタの町に馴染んでいました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、おもちゃの店でレジ係をしています。配達のためにお客に郵便番号を訊くと即座にお客が答えた。『6680よ』しばらく沈黙した後、彼女が言った。『しまった!キャッシュカードの暗証番号を言っちゃった』」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
こういうシンプルな木造建築って魅力的ですね。生活の場としての歴史がいっぱい詰まっている感じがします。