経済制裁 欧州vsロシア
ウクライナ情勢を巡って、欧州とロシアが互いに経済制裁を行っていますが、一般市民がその影響を感じ始めているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2014年8月29日に放送)
ここはモスクワにある大型スーパーの一つ。
この洋梨はフランスからのもので、制裁の前に輸入されていたストックを販売しています。
これが売り切れたら終わりです。そのせいか、買いだめに走る人たちもいます。
「これ見て下さいよ。カートが一杯なってしまいました。これからのために買いだめしておくんです」と男性。
ノルウェーのサーモン、英国の魚は、輸入禁止のあおりを受けて価格が高騰。
この2ヶ月で10%値上がりしたそうです。年金生活者にとっては痛い値上がりです。
ハムやソーセージ、チーズの売り場は、80%がヨーロッパからの輸入品でうまっています。
このまま制裁が続けば、売り場が空っぽの状態になってしまいます。
「イタリアとスイスのチーズが売り切れてしまいました。こちらに並んでいるのがフランスのチーズです。ここにあるのがすべてです」とチーズ屋さん。
ロシアにはこれを一時的にカバーできる農産業はありません。
この状況からして、今年の冬は品不足が懸念されます。
しかし困っているのはロシアの市民だけではありません。フランスの産業界も困っています。
「この経済制裁の応酬はすぐに止めるべきです。企業を人質にとるべきではありません」と仏露商工会議所の責任者の方。
さらに制裁の影響は観光にも波及しています。
ウクライナ問題が起きてからロシア観光をするフランス人は20%減。
全体にヨーロッパからの観光客が減っていることを受けて、ロシアは中国人観光客に期待を寄せているとか。
そして、フランスにやってきてはがんがんお金を使いまくっていたあのロシア人たちの数は、今年の夏は激減したそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、二ヶ月の予定でロシアに出発することになっていた。急いでいたので携帯のメールを読む時間もなく、旅行カバンを手に列車に飛び乗った。ほっとしたのもつかの間、携帯を見ると母からこんなメールが入っていた。『あんた、妹の旅行カバンを持ってったわよ。ママより』」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
ここまでヨーロッパのものがロシアに深く入り込んでいるとは思っていませんでした。約30年ほど立つうちに交易がこれほどまでに進んでいたのですね。これからプーチンがどうするのか目が離せなくなってきます。