不況下のスペイン
暑い夏を引きずりながら、9月に入りました。
アメリカ・共和党の大統領候補ロムニー氏の応援にかけつけたクリント・イーストウッド、なんだかかっこ良かったですねえ〜。
ロムニーさんがかすんで見えました。(その映像に興味のある方は→こちら)
民主党支持者はイヤな感じでしょうねえ。
さて、四人に一人が失業という、欧州一高い失業率のスペイン。
安上がりなバカンスが楽しめるとフランス人に人気だったようですが、焼け石に水の観光収入だったでしょうか?
この経済危機の中で一般の人たちはどのようにくらしているのでしょう?

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月30日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
番組の冒頭に、スペインを訪問中のオランド大統領が記者のインタビューに答えている映像がありましたが、どうやら支持率の低下についての感想を聞かれたようです。
「このような経済状況下では国民が政権に対して疑念を抱くのはしかたありませんが、私は国民にウソを言うつもりはありません。真実を伝えます」とかなんとか答えてました。
それはさておき、今日の話題はスペインです。
4年も続く不況の影響で購買力は弱まる一方。
セルフのガソリンスタンドを訪ねてみると、男性がこんなことをおっしゃっていました。
「満タンにすることはないです。いつも10ユーロ程度のガソリンを入れて走ってます」
量を減らして出来るだけ長く保たせるために、買い物は毎日少しずつ、というのが原則。
となると、影響を受けるのは郊外にある大型量販店。
「近くのスーパーで買うという人が多くなっています。その方が消費を抑制できますし、少量の買い物をすることができます」と大型店のコンサルタントの女性。
たとえば、洗濯用洗剤は4回分がミニパックになって1ユーロぽっきり。
「一週間分を買いますが、1サンチームたりとも予算をオーバーすることはありませんよ」と主婦。
自動車市場も節約の流れに抗することはできません。
四年前まで新車しか買わなかったスペイン人も変わりました。
「2011年から中古車販売市場が拡大し始めています」と自動車販売店の方。
現在、スペインで販売された車の三分の二が中古車だそうです。
現地の取材に当たったTF1の記者は、現在のスペイン市場は、多国籍企業からは新興国と同等と見られていると締めくくっていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、15歳になる息子に、クレジットカードを渡しながら、スーパーまで買い物を頼んだ。息子には、欲しいものがあるなら“ちょっと” なら買っても良いと言ったら、iPadを買って来た」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
10年以上スペインで働いていた知人が今年、帰国しました。不況が長引き将来の展望が開けないことが理由の一つだそうです。マルチリンガルをいかした新しい仕事についています。
失業率が高いということは、それだけ仕事がないということですから大変ですね。オランドさんはスペインの首相とどんな話をしてきたんでしょう。ユーロ支援でしょうかねえ。
2011年頃から中古車市場が大きくなって、2012年の今年は三分の二が中古車って、結構、スペイン人で変わり身が早いなと思ってしまいました。日本は不況の上に天災までありましたからねえ〜。今が試練の時なんでしょうか。
やっぱりかなり深刻な状態のようですね。消費者は完全にお財布のヒモを締めてしまったようですし、購買力が上がらないとなると経済は閉塞状態。で、銀行は貸し倒れなんてことになってしまったら、さらに赤字がかさんでどうにもならなくなりますねえ。なんとかがんばって持ち直して欲しいところです。