海から少し奥まった町村 中編
先週末から週明けのフランスの暑さは並の暑さじゃなさそうです。あちこちで40℃を超えました。
予報によれば今週中頃までこの状態が続くとか。どこも大変ですね。
さて、海から少し内陸に入った町や村シリーズの続きは、バスク地方です。
こちらもグルメにまつわる食材がいろいろとあります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2012年8月14日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
自然との結びつきの強いバスク地方。この土地で育つものを順に訪ねてみましょう。
まずはエスプレット(Espelette)(上記地図の青印)。
ここではAOC付きの唐辛子が栽培されています。ブランド名は “ピマン・デスプレット” (エスプレットの唐辛子)。
そろそろ収穫の時期を迎えますが、花が咲いて実を付けている真っ最中のものもあります。
緑の唐辛子はもう少しすると真っ赤に色づきます。
いかにも辛そうですが、辛味よりむしろ香りの良さがその特徴。
バスク地方の土がこの香りを生み出します。また畑に寄ってその香りも微妙に違っているとか。(詳しくは以前の記事を→こちら)
海から少し奥まった、丘と丘の間にあるこの地域の気候は微気候で、比較的温暖です。
これが家畜を育てるのにも適しているそうです。
登場したのは、白と黒のぶち模様のバスク地方の豚。ここはイクサスー(Itxassou)(上記地図の赤印)。
日本で人気のあのイベリコ系の豚だそうです。
映像では飼料を与えていましたが、自然の中に放しておくと自分でエサをみつけて食べるそうです。
要するに豚の放牧。こうやって一年ほど放牧するそうです。
一方、羊が放牧されているのはアイノア(Ainhoa)(上記地図の緑印)。
バスク地方のAOC付きチーズ “オッソー=イラティ(Ossau-Iraty)” 作るための羊です。
オッソーは渓谷にある岩山の名前、イラティは森の名前から来ています。
羊は毎日2〜3時間ほど外に出します。
チーズは乾燥するまで、二日に一度こうやって回しながらブラシをかけます(詳しくは以前の記事を→こちら)。
最後に登場した馬は、ポニー種のバスク地方の馬でポトック(pottok)と呼ばれています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、羊を数えながら夜道を車で走っていると眠くなってしまい、牧場の塀を乗り越えてしまった。すると牧場主がやってきて、途中で羊を見なかったかと聞いて来た。126頭の羊が牧場から逃げ出し道路を走って行ったそうな。どうりで……」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
豚肉というと、ソーセージ、サラミ、ハム、生ハムなどの加工用として利用されることが多かったフランスにおいて、豚肉を精肉用として利用することが多くなったと気づいたのは、2005~6年にフランスへ行った時のことです。レストランで豚肉を使ったメニューが増えていたからです。たぶん、BSE感染牛問題から牛の消費が落ち込んだのが一因だと思います。映像に出てきたバスク豚は、純黒 (全身が黒色)品種の porc gascon と白色豚の交雑種だと思います。
http://www.itp.asso.fr/ame/pdf/gascon.pdf
あれだけたくさんのトウガラシ@@;;...
可愛らしいブタ君たちですね。お洒落な模様です。
好物のヤギチーズも^^..ちょっと久しぶりに。
基本的に肉を食べる国ですから、牛肉がだめなら魚というわけにはいかず、豚肉なんでしょう。日本は豚肉は牛肉より下というイメージがありますが、フランスは同等の扱いですね。このバスク地方の豚は、ぶち模様が面白いですが、あんな耳が目にかぶさっては前が見えないんじゃないかとちょっと心配になります。
水はけがいいからか、このあたりの畑はトウガラシの栽培に向いてるらしいです。バスク地方のブタはずいぶんとおしゃれな模様していますよねえ。きれいな模様をつくるためじゃないでしょうけど、上手いこと交配しました。
暑さが厳しい中、実家で庭仕事を3日連続でやったら熱中症になりかけました。
はい、あのブタ君はイベリコ系らしいです。
やっぱりこの暑さの中、野外活動は気をつけないとダメですね。友人が四国のこんぴらさんに行って、熱中症になりかけたと言ってました。まさかと思っていると、自分がなっちゃったみたいな感じです。