目で文字を書く装置
暑い暑いと言いながら、8月も後半に入りました。
この頃になると気になるのが「いつまで続くこの暑さ?」です。
去年の天気を見てみると、9月の上旬くらいまでは残暑が続いたようです。
となると、今年もそれくらいは覚悟しておいたほうがよさそうな……。
それはさておき、今日は、あのレピーヌ発明賞の候補にもなりそうな装置のお話です。
パリの研究所で神経科学の研究をしている学者が、目で文字を書く装置を発明したそうです。
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研究は一年以上も前から進められていました。
頭に装置を付けてパソコンの前に座ってらっしゃる方がその研究者ジャン=フィリップ・ロランソーさん。
「たとえば、数字の1〜10まで、また英語のHelloや自分の名前Jeanなどを書くことができます」
この装置、どこかで見たことがあるような……。
写真やらポスターやらを人に見せて、どこを最初に見るか、どこを一番良く見るかなど、その視線の位置を教えてくれるあの装置がもとになっています。
「一瞬一瞬の視線の位置を画像に取り込み、それを座標軸に表してつなげるという単純なプロセスです」
もつれた毛糸のようなものが視線が動いた跡の画像。
これをコンピュータで処理すると、数字と言葉になります。
身体の不自由な方たちにとっては朗報かもしれません。
「自分でサインすることができるようになりますからね」とジャン=フィリップさん。
しかし、これも様々な専門家の協力があればこそ生まれた装置です。
コンピュータの専門家でありアーティストでもあるミッシェルさんもその一人。
目で人の顔を描き、いずれ3Dにするためのアプリケーションを開発中です。
ものは試しと、自分の視線を動かして文字を書いてみましたが、これがなかなか難しい。
装置をつけて視線の位置を確認しながらやればもう少しうまくできるかもしれません。
それにしても多少の訓練が必要な気がします。
この装置の開発には、国立研究機関(Agence nationale de la recherche)から400,000ユーロ(約4,000万円)の予算が提供されているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、マルセイユの駅で5時間も待たされ疲れ果てしまい、ある一枚の紙をぼーっと10分近くながめていた。そして、誰かがそれを拾って行った瞬間に我に返った。その紙とは20ユーロ札」
VDM (Vie de merde)より
この記事へのコメント
身体の不自由な方達には、まさに朗報ですね・・・
他にもいろいろ役に立ちそうな装置です。
考えてみると、ちょっとした超能力のようなものに見えなくもないですねえ。
涼みに行って30度超えはきついですねえ。
アメリカも猛暑で干ばつの被害が出てると聞いています。地球の気候が穏やかじゃなくなったことだけは確かなようです。